エビデンスとは?意味やビジネスシーンでの正しい使い方を簡単に説明!

エビデンスとは「証拠」「根拠」「裏付け」「痕跡」という意味です。

例えば、意見を述べる際に、その意見が個人的な印象や不確かな憶測ではないことを示す「裏付け」となる客観的な事実を「エビデンス」と言います。ビジネスの世界では、会議やディスカッションで各人が発言した内容を議事録に残すことを「エビデンスを残す」と言います。

「エビデンス」という言葉は、IT業界、医療業界、金融業界、不動産業界など様々な分野で使われていますが、それぞれの業界で意味合いが異なります。詳細は後半で説明します。

エビデンスと似ている言葉は?何が違うのか?

エビデンスに似たカタカナのビジネス用語はたくさんあります。その中でも、エビデンスと混同されやすいのが以下の3つの言葉なので、誤用を避けるためにも意味や違いを理解しておくことが大切です。

1. ファクト

ファクトは「事実」「実際に起こったこと」を意味します。証拠は事実を補足するものであることを忘れてはなりません。

2. ソース

ソース(source)とは「出所」「起源」という意味です。情報の信憑性を確認したいときは、「このソースはどこから来たのか?」という形で使われます。

3. プルーフ

proofは「証拠」や「証明」を意味する単語です。エビデンスとほぼ同義であり、両者に明確な区別はありません。しかし、プルーフはより多くの場面で使われます。

英語では “proof “は「決定的な証拠」を意味し、”evidence “は「事実を明らかにする証拠」を意味しています。

上記以外にも、カタカナはビジネスシーンでよく使われます。知っておくと周囲との円滑なコミュニケーションに役立つかもしれませんので、この機会にぜひチェックしてみてください。

社会では「エビデンス」がなければ相手は動かない。

ビジネスシーンでも、個人的な印象や不確かな憶測だけで物事を進めることはできません。また、信頼できる客観的な事実を提示できなければ、自分の行動の結果を正確に予測することもできません。人柄や熱意に動かされることはあっても、すでに信頼関係が構築されている場合がほとんどであり、説得力のある “証拠 “がなければ相手を動かすことはできないことを認識する必要があります。

エビデンスが示された方が物事を前に進めやすい。

漠然とした「〜らしい」や主観的な「〜と思う」だけでは信用を得ることは難しいです。

しかし、「エビデンス」を示すことができれば、周囲に高い納得感と円滑な理解を促し、意図した方向に物事を進めやすくなります。

エビデンスは “できる人 “への第一歩。

エビデンスを提示できることは、社会で「できる人」と評価されるための第一歩になります。

何かを発表するときに根拠を示せないと、その事柄や主張に責任を感じていないと判断されかねません。

発言するときは、「この件は〇〇です。というのは、~だからです。” これは~だからです」というように、主張と根拠をセットで伝えるようにしましょう。

仕事ができる人とできない人の違いは何か?– 評価のポイントも説明する。

 「エビデンス 」は、業界や使われる場面によって意味が異なります。

冒頭で述べたように、「エビデンス」という言葉は、業界や使われる場面によって微妙に意味が異なります。本節では、4つの業界について、その意味の違いを検証する。

1. ビジネス

ビジネスにおける証拠とは、言動の履歴、記録、痕跡と定義される。会議の議事録、取引先と交わした覚書、契約書などもエビデンスとみなされる。

2. 医療

医療業界では、エビデンスとは、ある治療法が特定の症例に有効であるという医学的証拠のことである。研究や臨床試験によって客観的に裏付けられたものである。

3. IT業界

IT業界における「エビデンス」とは、開発プロセスにおいてシステムが正常に動作していること、あるいは逆に何らかの不具合が発生していることを証明するもの全般を指す。具体的に求められる証拠としては、スクリーンショット、ログデータ、データファイルなどがある。

4. 金融・不動産

金融・不動産業界では、預貯金や保険、株式などの金融資産、源泉徴収票や確定申告書などの所得を証明する書類、本人確認書類などがエビデンスとなります。また、各種ローンや不動産取引、賃貸物件の入居審査などにもエビデンスが用いられます。

【業界別】エビデンスの正しい使い方

ここからは、業種別にエビデンスの使い方をご紹介します。以下の事例を参考に、実際の場面でのエビデンスの使い方をイメージしてください。

1. 一般企業での使い方

前年度の調査で売上が30%増加したというエビデンスがあるので、今期はA案を採用しよう。

この結果を証明するエビデンスを取引先に提出してもらいましょう。

2.IT業界での活用

エビデンスを残すには時間と手間がかかります。

アプリケーションAでバグが発生したエビデンスを入手してください。

3. 医療業界での利用

この患者には〇〇というエビデンスに基づいて抗がん剤治療を行う。

エビデンスの信憑性を第一に治療方針を決定する。

4.金融・不動産業界での使用

ローン審査のために収入証明書の提出を求められます。

次回来院時までに最新の情報をご用意ください。

エビデンスを使う際に気をつけたい表現

ここまでエビデンスについて紹介してきましたが、エビデンスを使う際に気をつけたい表現や使い方があります。

使い方を間違えないように確認していきましょう。

1. 「エビデンスする」という表現

エビデンスには「議事録」「記録」「証拠」といった意味がありますが、「この会議をエビデンスしてください」といった表現には注意が必要です。

エビデンスは名詞ですから、このような表現は誤りです。

正しい表現は「この会議のエビデンスを取ってください」になります。

2. カタカナ語の多用

「エビデンス」に限らず、カタカナ語の多用は、用法としては間違っていないにもかかわらず、「日本語で言ってくれればいいのに」などと悪い印象を与えてしまうことがあります。

悪い印象を与えてしまうと、エビデンスという言葉の意味や説得力が薄れてしまうので、カタカナ語を使う場合は、複数のカタカナ語と同時に使わないように注意しましょう。

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