イニシアチブとは？その意味や類義語。イニシアチブの取り方。ビジネスでの使い方。

イニシアチブは「率先して行動する」「主導権を握る」という意味で使われる言葉です。他の人よりも先に動くことや、状況を有利に進める立場にいることを表します。ビジネスの世界では、多くの場面でイニシアチブを取れるかどうかが成否を分けます。重要な商談では、相手から有利な条件を引き出すためにイニシアチブを取らなければなりません。

イニシアチブの類義語

リーダーシップ、率先、積極的などは、イニシアチブの類義語です。類似点と相違点を見てみましょう。

リーダーシップ

リーダーシップとは、”所属する集団を統制し、統率する能力を指す言葉 “です。率先して行動する」「他者を導くために行動を起こす」という意味で、イニシアチブと同じように使われます。違いは、リーダーシップが集団の中で主導権を握ることのみを指すのに対し、イニシアティブは個人の行動や態度を指す点です。

率先

率先は自発的な行動を指す言葉ではありますが、相手にポジティブな影響を与えたり、自分についてきてもらったりするために、自分の行動を相手に示すことを指すのに対し、イニシアティブは自発的な行動そのものを指すという違いがあります。

積極的

状況によっては、イニシアチブは “積極的 “という意味でも使われます。どちらも能動的な行動を指しますが、”積極的 “が個人の行動を指すことが多いのに対し、”イニシアチブ”は個人と組織の両方の行動を指す言葉として使われます。

人事に携わる方には参考になると思います。

ビジネスシーンにおけるイニシアチブの例

主体性はビジネスシーンでどのように使われているのでしょうか。3つのパターンに分けて使用例をご紹介します。

イニシアチブを取る

ビジネスの世界で「イニシアチブを取る」は、目標達成のために自ら行動を起こすという意味で使われます。問題解決のために新しいアイデアや提案を出すことを意味する。具体的には、自分自身のアイデアやこれまでの知見、フィードバックに基づいて行動を起こすことを意味します。

使用例

* 積極的にアイデアを出し続けたからこそ、イニシアチブを取ることができた。

* ライバルに勝ち、イニシアチブを取るには、とにかく率先して行動することだ。

イニシアチブを握る

ビジネスの世界では、自ら率先して積極的に行動することを「イニシアチブを握る」と言います。組織の一員として率先して行動する場合は、リーダーシップと同じ意味を持ちます。

使用例

* このプロジェクトチームでは、イニシアチブを握って行動してほしい。

* 私たちが取り組んでいるプロジェクトは、マネージャーがイニシアチブを握っているため、競合他社よりも優位に立っている。

戦略的イニシアティブ

「戦略的イニシアチブ」とは、企業が目標を達成するために重要な役割を果たす取り組みのことです。この場合、イニシアティブは概念的な意味で使われる。新しいビジネスモデルの開発や新市場の開拓など、企業の成長・発展に必要な取り組みを指します。

<使用例

* 今期の戦略的イニシアティブは、A地域での市場開拓である。

イニシアティブは概念的な意味で使われることもあり、戦略的イニシアティブはこれに該当する。同様の用法に「新規事業イニシアティブ」があります。

政治やスポーツにおけるイニシアチブの例

ビジネスだけでなく、スポーツでもイニシアティブはよく使われます。また、頻度は少ないですが、政治でも使われます。

スポーツにおけるイニシアチブ

スポーツにおいてイニシアチブは、優位に立つ、優位に立つという意味で使われる。また、攻撃的なプレーを仕掛けたり、相手にプレッシャーをかけたりすることも含まれる。攻撃側はペースを維持し、相手にプレッシャーをかけることでイニシアチブを取ります。

使用例

* 今日の試合に勝つためには、開始15分でイニシアチブを握ることが絶対に必要だ。

* 結局、前半に奪ったイニシアチブを、後半のフォワードの頑張りで維持できなかったのが敗因。

政治におけるイニシアチブ

政治におけるイニシアチブは、主導権を握ることも指します。また市民発案という意味もあります。直接民主制においては、市民による政策提案とそれを実現するための行動を指します。市民のイニシアチブは、市民が政治に参加するための一つの方法であり、自己決定権を持つ市民集団を形成するための長い道のりです。また、イニシアチブは計画という意味で使われることもあります。

ビジネスの世界でのイニシアチブの取り方

ビジネスの成功には、必要なときに率先して行動することが欠かせません。主体性を発揮するためには、どのような行動や態度が効果的なのでしょうか。主体性を発揮するための4つの方法をご紹介します。

積極的に意見を述べる

ビジネスシーンで主体性を発揮するには、まず自分の意見を積極的に述べることです。せっかく良い意見を持っていても、発言しなければ誰にも理解してもらえません。また、自分の意見を言うことで、フィードバックを受け、改善することもできます。

自分の意見を明確に伝えることも大切です。曖昧にせず明確に伝えることで、しっかりとした主張につながり、率先して行動しやすくなります。できれば具体的なデータを示しながら、根拠やメリットをきちんと伝えましょう。はっきりと発音する、堂々と話すなど、伝え方や姿勢にも気を配りましょう。

意思決定の促進

意思決定を円滑にすることも、率先垂範のためには重要です。意思決定に社員を適切に関与させ、データを収集・分析し、その結果に基づいて意思決定を行うことが重要です。また、イニシアティブをとる際には、必要なリソースを事前に特定し、確保しておくことも重要です。進捗状況を管理し、必要に応じて調整を行う必要があります。

新規提案

ビジネスの世界では、新規提案も重要です。新規提案とは、問題を明確にし、解決策を練り、必要なリソースを特定・確保するものです。問題を明確にするためには、原因や影響範囲を特定し、解決策を考える際には、原因に対する適切な対処法や実現可能性を検討するという段階的なプロセスが必要です。

リスクマネジメント

この時、忘れてはならないのがリスク管理です。

主体性を発揮するためには、リスクマネジメントを忘れてはなりません。リスクマネジメントには以下のステップがあります。

1.リスクの特定

2.影響度と発生確率の評価

3.対策の策定

4.モニタリングと調整

リスクの特定にあたっては、発生原因の正確な把握に努め、影響度・発生確率の評価にあたっては、リスクの重要性の把握に努めます。リスク対策の策定にあたっては、リスク回避策、リスク軽減策、リスク受容策を策定します。

想定される質問に対する回答をあらかじめ用意しておくことも重要です。

自分がイニシアチブを取りたい場面では、相手からの質問に対して的確な回答ができれば、イニシアチブを取りやすくなります。そのためには、質問されることを想定し、答えを用意しておく必要があります。また、関係者と十分に相談することも必要です。

イニシアチブの意味を理解し、ビジネスシーンに活かす

ビジネスシーンでイニシアチブを取るには、積極的に意見を述べたり、意思決定を促進したり、新しいアイデアを提案したりすることが効果的です。率先垂範について理解を深め、正しいやり方を理解し、必要な場面で使えるようになりましょう。